社会保険労務士稲門会

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● 第6回・講演と懇親の夕べ(島田陽一・早稲田大学教授「解雇権濫用法理の実際例」)
2006年12月2日(土)神楽坂エミール

 2006年12月2日(土)午後3時より、「神楽坂エミール」にて、会員38名の参加のもと「第6回講演と懇親の夕べ」が開催されました。2001年7月に社会保険労務士稲門会が設立され、その年に第1回の「講演と懇親の夕べ」を催してから今年で6回目の開催となりますが、今回は初めて母校から現役の法学部(法科大学院)教授を講師にお招きすることができ、また時宜を得た講演テーマでもあったことから、他大学社労士会の方々にも積極的にご参加いただき、盛況のうちの開催となりました。
 

第1部・講演の部

 第1部・講演の部は、講師に母校・早稲田大学の法科大学院教授の島田陽一先生をお迎えし、「解雇権濫用法理の実際例」というテーマでご講演いただきました。

 「解雇権濫用」をめぐる諸問題は、われわれの業務に身近でかつ重要度の高いものであり、また先に実施された「紛争解決手続代理業務試験」(特定社会保険労務士試験)においても連続して出題対象となったテーマでしたが、労働法がご専門の島田先生のご講演はたいへん分かりやすく、また学問的見地からだけでなく、労務の現場に即した実践的見地からの考察も随所に見られ、参加された会員の皆さんの今後の業務に資するところが大いにあったものと思われます。

島田陽一先生の講演内容 
  解雇権濫用法理の実際例

1.日本の解雇規制の現状と特徴
    解雇権濫用法理の形成と展開
2.労働者に原因のある解雇と解雇権濫用法理
  1)解雇事由
  2)身体的・精神的労働能力の低下
  3)勤務成績などの不良
  4)企業秩序違反
     普通解雇と懲戒解雇、
     諭旨解雇、転換解雇
  5)社会的相当性
3.整理解雇
    整理解雇の4要件または4要素
    それぞれの要素の検討
4.有期労働契約と解雇権濫用法理
5.今後の解雇紛争
    労働審判制度
    労働契約法 解雇の金銭解決
          整理解雇の4基準

 
第2部・懇親の夕べ

 第2部・懇親の夕べは、和田泰明常任幹事(東京会)の司会のもと、藤原会長の挨拶で開会し、小林顧問(前・当会会長)の乾杯の音頭で歓談に移り、会員同士の懇親を大いに深めました。途中、新入会員の自己紹介や秋田・長野など遠隔地からの参加会員の方々にもご挨拶いただきました。

 懇親会は、終始なごやかな雰囲気の中で歓談が行われましたが、蒲生秀晴副幹事長(東京会)からのホームカミングデー・勉強会などの当会の最近の活動報告、大南弘巳幹事長(東京会)からの稲士会の活動報告、渡邉和洋常任幹事(東京会)からの東京会の動向報告などを挟み、最後に村上芳明副会長(東京会)からの中締めと閉会の挨拶の後、蒲生副幹事長の指揮により全員で校歌を斉唱して、盛況の裡に無事お開きとなりました。